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ADHD注意欠陥多動性障がいってなに?|発達障がい第二章

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前回の記事では「こどもが発達障がいと診断されても怖くない!障がいという言葉に惑わされない生き方」について書きましたが、発達障がいといっても、その種類は様々です。

また、同じ障がいだからといって同じようにすべての症状が当てはまるわけではありません。一人一人性格や環境が異なると同様に本人が感じる困難の程度は違ってきます。

今回はADHDや発達障がいについて、正しく理解を深めていければと思い、ADHDに関する資料の中で筆者おすすめの“上手な付き合い方がわかるADHD注意欠陥・多動性障害の本/医学博士 司馬理英子/主婦の友社”などを参考にさせていただいています。

ADHD 注意欠陥多動性障がいとは

ADHDを一言でいうとセルフコントロールする力、意志力、行動を未来に向けて組織する能力の障がいという事です。

生活の中にある当たり前のことが身に付きにくいのは、行動を抑制する力が弱いためです。ADHDの主な症状としては、不注意・多動性・衝動性の3つの症状があり、すべてが7歳までにあらわれて、その状態がたまにではなく日常起き続けている状態のことをいいます。

— 不注意 —
物をよくなくし、忘れ物も多い。何をどこに置いたかをすぐ忘れ、いつも探し物をしている。授業中に課題を与えられても取り掛かりが遅い。勉強に取り掛かっても話し声や車のクラクション、校庭の様子など ちょっとした音でも気が散って、勉強に集中力が長続きしない。歯磨き、手洗いなど毎日の日課をめんどくさがり、基本的なしつけに手がかかるP20
— 多動性 —
じっとしていられず、授業中や食事中もすぐ席をたってウロウロしてしまう。手や足で何かをいじったり、物音を立てたりすることが多い。お客様が来たり、外に外食したりすると、興奮してはしゃぐので、親はハラハラする事が多く高いところから飛び降りるなど危険な遊びが多く、それに伴いよく怪我をする。静かに遊んだり、読書をしたりするのが苦手P20
— 衝動性 —
順番を待てない。みんなが列をつくって順番に待ってる時も、列に並べず、割り込んで先にやりたがる。授業中でも先生が質問が終わる前に答えを言ったり、あてられてもいないのに答えを言ったりする。結果として的外れな事や、聞かれてもいないことを答えるので、授業妨害をしていると誤解される。他人に対して余計な干渉をしたり邪魔をしたりするP20

※ADDとは、多動性・衝動性が目立たない不注意優越型と言われているものを指す。機関によってはADHD不注意優越型と表現されることも多い。

のび太とジャイアンは典型的なADHDだった!

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ジャイアン型 いじめっこのジャイアンは衝動的で我慢が出来ないタイプ

エネルギーの塊で元気いっぱい。まわりの子供たちをぐいぐい引っ張って、強引ですがリーダーシップを発揮します。これらのADHDの基本症状は多動(活動性が以上に高い事)であると長く考えられてきましたが、現在では抑制機能不全が基本にあるとされています。ジャイアンは衝動的で、学校では集中力がなく、落ち着きがない、感情の起伏が激しい古典的なADHDタイプ(多動性・衝動性優越型)で男児に多いとされています。P21

のびた型 いじめられっ子の のび太は、不注意でぼんやりしているタイプ

授業中でも、宿題をやっている時でも、あんなことが出来たら、もしこうだったらとぼんやり空想にふけっています。けれども人の気持ちがよくわかり、優しい心に溢れています。のび太はおとなしくて表立ってけんかなどの問題を起こさないので「問題児」という従来のADHDのイメージとは違い、周囲が障がいだと気づかれにくい不注意優越型のADDと言えます。このタイプは女児に多いとされています。P21

のび太とジャイアンの共通点

のび太とジャイアンの二人は全く違うように見えますが、忘れ物が多い、先生の指示に従うのが苦手、ちょっとした刺激で気が散りやすい、飽きっぽいという注意力の散漫さ、そして思いつくと いてもたってもいられないという共通点があります。ADHDには多動性や衝動性が目立つジャイアン型と、ADDの不注意が目立つのび太型のほかに、両方が目立っている混合型があります。P21

ADHDと学習障がい

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ADHDの子の30%は学習障がい(LD)を併発しているといわれ、約9割の子は学習上の問題を抱えています

例えば計算問題が出来ないといっても、ADHDの子供の場合には集中力が持続しない事が原因ですから、机上や周辺には必要なもの以外置かない事や筆記用具をシンプルなものにする工夫をするなど、隣に理解ある大人が見守っている事でやる気が起き、集中して勉強に取り組むことが出来ます。

学習障がい(LD)の子供は、本を読むことが極端に苦手、あるいは数字や算数という概念そのものを理解していないなど、ある種類の学力が他の学力に比べて著しく劣っているケースが多いです。

ADHDもLDも叱ったり学習の必要性などを訴えたり、本人が危機感を感じるまでそのままにする事や、環境を慣れさせればいつか効果が出るという事はありません。

理解ある大人ができるやり方をサポートしたり、その方法を根気強く繰り返し指導し、パターン化する事によって本人の学ぶ意欲を引き出すことができます。

精神年齢は実際の年齢×2/3

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ADHDの子供の精神年齢は、実際の年齢の3分の2くらいに見積もるのが良いとされています。つまり10歳であっても精神年齢は6歳とみなします。

ADHDの子供では、行動の遂行に関わる脳の部位の皮肉が厚くなるのが通常より長くかかるという報告もあります。ですから暦年齢通りに10歳として扱い、期待すること自体無理があるのです。P29

筆者の息子も様々な場面で、年齢とはかけ離れた感性を持っています。赤ちゃん時代は手のかからない子で、多くの人に「男の子なのに手のかからないいい子、本当にいい子ね」と言われました。

1~3歳時期では、殆どのことが自分主体で動きます。ですから、長男が好きな事、没頭することをやっても 誰も止める人はいませんし、集中力がすごくある子だな、、、というので流れで過ぎていきます。

赤ちゃんの頃、髪の毛は逆立っており、ひどい夜泣きにも悩まされました。

現在は、何度注意しても飲食店やスーパーで走り回り寝そべります。お出かけの前、入店前に必ず言い聞かせ、その場でも注意しますがなかなか難しいのです。

こういう基本的なしつけに大変時間と労力を使います。感情がダイレクトで、〇〇するために〇〇をしようという今の行動を未来につなぐ見通しというのが大変難しい時があります。

例えば、友達が遊びに来ると分かっているのに「そのために今やるべきことをやっておく」という段取りを考えて行動することが困難で、未来のことより、今目の前にあることを全力で楽しもうとします。これは大変素晴らしい能力でもありますが、自分の中で今何をすべきか優先順位を組み立てるサポートが必要となります。些細な事でも大声で泣きわめき、それが家だけに留まらず、様々な公共の場所などで常時続くと親も疲れてしまうことがあります。

成長とともに落ち着いていくだろうと見守っているところです。

息子の得意分野とする事が読書でもあり、分厚い本や辞典から得た情報から、またさらに自分の言い分を貫く表現を学んでいることもあり、慣用句や四文字熟語が並ぶこともあります(汗)

極端に幼いところと極端に大人なところと、彼等の凹凸は子供時代困難なことが度重なりますが、凸の部分を伸ばしていくことで不得意な事もギャップとなり愛されキャラになれるかもしれませんね!

ADHDの子供が隠し持つすばらしい資源を引き出し生かしていく社会へ

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ADHDの特徴を幼い時に持っていたと言われる人々の中に、自由でユニークな発想をしたり、非常に創造的な仕事をしたり、独特の魅力で人をひきつけ、リーダーシップを発揮したりする人もいます。

第一章でも述べたように彼らの特発的、衝動的な回路は、既成の概念や形式に捕らわれないがゆえに、だれも思いつかなかった仮説、発想の転換といったスパークを放つことが出来るのです。

ADHDの特徴を異なる視点で見てみると!

不注意を長所と捉えた場合・・・
・綿密に注意することが出来ない →直観的で柔軟に対処できる
・注意の持続が出来ない →切り替えが早い。新しい場面に適応しやすい
・順序立てた行動が出来ない →突拍子もない思いつき。新しいアイディア
・毎日の活動を忘れる →日常の決まった流れに縛られない、創造的
・精神努力の持続を要する課題を嫌う →より良いやり方を模索する場合も

落ち着気のなさを長所と捉えた場合・・・
・しゃべりすぎる →コミュニケーション積極的
・落ち着きがない →動くことが苦ではない
・じっとしていない。エンジンで動かされているように行動 →エネルギー量が多い
・質問が終わる前に答える →すばやい反応をする
・他人を妨害、邪魔する →ちゅうちょせず介入する P33

何事も見方次第ですね。物事も人もあらゆる側面から捉えることで、生き方に広がりを持つことが出来ます。

診断はレッテル張りではない!子供との関わり方の方向を示すもの

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女の子よりも男の子は育てるのが大変、、というのはよく耳にしますが、それもそのはず、、母親が主体となって子育てしている家庭が多いので、自分の子供のころとの違いに毎回驚くわけです。

発達障がいという点でも明らかに男児が多いとされ、その症状も活発さゆえに、お母さんを悩ませてしまう事も多いかもしれません。

筆者も息子が発達障がいかもしれないと強い疑いを感じる前は「男の子だからかな・・」「男の子って本当に大変で、、毎日忍耐と体力勝負で・・」なんて話していました。

それでも本当にこんなに大変なのだろうか、、、ある日、いつも子供に言っている言葉を整理してみたのです。

「優先順位を考えてみて。今は何の時間?、何をした方がいいの?」
「いい?よく考えてみて。今そうしてしまったらこっちはどうなると思う?」
「毎日決まったこと なんで忘れちゃうんだろうね、、、」
「前を向いてあるいてね、よそ見すると危ないよ」
「道路は飛び出さないよ。右左右と首を振るだけではなくて車やバイク、自転車が来ていないかの確認をするんだよ」
「また今日も忘れ物?」
「今、お母さんが話したこと、言ってみて。」

などと自分の言葉をこうやって整理したときに、性質的な課題だらけであることに気づきました。

思わず、忘れ物が多いよく泣く、など簡単な気になる単語を検索してみたときにADDの症状とぴったり照合。学校のスクールカウンセラーの先生に相談した後、専門の病院で検査をし、診断が確定しました。

きっかけは何でもよいと思うのです。なぜだろう・・・と思ってる時期は大変ですが、原因がわかれば何をサポートすればよいか、どこまでサポートしたらよいか、どこに注意すればよいのか、何が優れているのか、どこを伸ばしていけるのかがはっきりわかってから随分と生活が変わりました。

筆者の子供の場合、知覚推理優位タイプだとわかり、「稀にみない数値です。大変驚きました!こんなにも知覚推理が発達しているならあらゆる情報が目から入ってくるので普段の生活だけでも大変疲れると思います。伸ばしていく才能ですが、見えすぎている故にサポートも大変重要です」と言われました。これがよそ見やキョロキョロいろんなところを見ていた大元だったのです。

子育ての中で、特に気になる課題と感じたことで我が子に注意していることも、実はその子の持つ最大の素晴らしい才能である可能性もあります。

劣っていたのではなく優れていたという場合もあります(凹凸ですからその逆ももちろんあります)。

ですから、大変だ!!という視点から、もしかしたらこの子にしか感じられない世界があるのかもしれないと子供の可能性を信じて見方を変えてみたら、また一つ理解できることがあるかもしれませんね。

検査をせずにいたら我が子の発達の凸に気付かず、そのエネルギーを潰して育ててしまっていたかもしれません。

筆者の場合、疑いを感じてからすぐ家庭で療育を始めました。

するとみるみる忘れ物がなくなり、子供自身も今どこに意識を向けなければならないのか少しずつ明確になってきました。宿題も集中して取り組めるようになりました。

発達障がいは治ることはありませんが、周囲のサポートと自分自身の特性を正しく理解し、どんな注意が必要なのかという事に意識を向ける事で、障がいから起こる問題というのを最小限にすることは可能です。

成功体験を沢山経験することで自己肯定感も育っていきます。ですから早期診断、早期療育が重要なのです。

診断を受ける事や支援センターにお世話になることは人によっては大変な勇気を必要とする場合があります。

そんなはずはない。ただの一過性のものだよ、個性だよ!と明らかな心当たりがあっても今一歩踏み込む勇気が持てない家庭も多くあります。

でもどうでしょうか?何か一般的な事が出来ないこと(たまにではなく常に。)があると、その子は「なんで?」と問われます。親も「なんでだろう」と色んな感情をめぐり悩みます。第一章でも述べたように、幼稚園・保育園・学校の先生でも気づかないことはたくさんありますし、発達障がいをきちんと理解できている先生とあまり知らない先生と疎らです。

そして教師が診断をすることは出来ません。困ったら早めの療育や治療を進めることで改善も早くなります。

筆者の場合、心理の先生でさえ「最初あったときは発達障がいではないと感じました。むしろとてもいい子だと思いましたが、これだけの凹凸があったことが診断結果で出て私も驚きました。これは気づかれにくいです、、お母さんよく気づかれましたね!」と言われたほど、発達障がいの子供とずっと関わってきた専門家でも検査するまで分からない場合もあるのです。専門家より普段見ている保護者の目というのがやはり一重要だという事です。

そして、発達障がいをもっていても子供は成長しています。本人の中で出来た日、理解できる日というのが必ず来ます。

そして、その子を理解し、正しいサポートをすることでその日は確実に早まります。診断を恐れないで、早めに専門の機関に相談することをお勧めします。

ただし大切なのは、障がいを発見することが目的ではありません。日々の生活の中で、より良い親子関係や子供の成長を育んでいくことが目的です。

検査をして、発達障がいだったと確定されなくても、年齢とともに目立ってきて、後の検査で確定するケースもあるのです。

心理士や病院によっても診断や診断名が変わることがあるほど、診断がとても難しい障がいです。

発達障がいではなかったからといって、厳しく指導するとか、話せば理解できるはずとか、親の主観で子供を叱るのは決してよくありません。子供の成長もそれぞれです。

子供がどのような課題を抱えていても、親がその課題に気づき、どのように捉え、子供とどのように向き合っていくのか、子供自身がどう立ち向かっていくのか、すべて意味があることだと思うのです。

診断が確定しても、しなくても、我が子は今日も明日も何も変わりませんし、何の責任もありません。何か気になる問題行動があるのは、その子が支援を必要としていたり、理解を要する事柄があることは変わらない事実ですし、その事実を親が正しく理解しサポートすることが親には求められるのだと思うのです。

発達障がいではなくても、検査により子供を理解できる材料は沢山ありますから 今後の子育てに十分役立っていきます。

知ることは怖い事ではありません。よりよくその子らしい生き方を全力でサポートできる大きな材料となる事は間違いありません。

 

今回の記事で参考にさせていただいた本はこちら▼

□じょうずなつきあい方がわかるADHD注意欠陥・多動性障害の本 監督 医学博士 司馬理英子

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第一章:こどもが発達障がいと診断されても怖くない!障がいという言葉に惑わされない生き方
第二章:ADHD注意欠陥多動性障害ってなに?|発達障がい第二章

次回(第三章)は、学習障がい(LD)についてです。更新までしばしお待ちを!

 

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